ブリティッシュ風な着こなし、ブリティッシュテイストなコーディネート・・・などなど。
スーツの話題に何かと登場するのが、「ブリティッシュスタイル」。
言葉はよく聞くけど、イマイチ良く分からない・・・。という方も多いのではないでしょうか。
スーツの発祥はイギリスと言われております。
ブリティッシュスタイルとは、“スーツの基礎”と言っても過言ではありません。
ブリティッシュスタイルを知り、紳士の国イギリスのジェントルマンなスーツの着こなしを手に入れましょう!
スーツほど“コーディネートが簡単であり難しい洋服”は無いのではないでしょうか。スーツのコーディネートを考えてみますと、「スーツの上下」「シャツ」「ネクタイ」「シューズ」を合わせるだけで[…]
◇◆イギリスのスーツの歴史
16世紀ヨーロッパの農民が、作業や外出などの際に「フロック」と呼ばれる丈の長い服を着用していました。
そのフロックを、素材・仕立てなどグレードアップしてものが「フロックコート」と呼ばれ、一般的に浸透していき、英国の正装となっていきました。
フロックコートは外出用のものですが屋内でくつろぐには丈が長いという理由により、丈が短いスタイルが登場します。
これが現代のスーツの原型となっていくワケです。
■イギリススーツの聖地【サビル・ロウとは?】
イギリスのスーツと聞いて、「サビル・ロウ」の名前が頭に浮かぶ方も多いかもしれません。
イギリス・ロンドンの中心部メイフェアにある小さな通りが、サビル・ロウです。
英国海軍ご用達の「ギーブス&ホークス」や、サビル・ロウ最古のテーラーでもある「ヘンリープール」、大ヒット映画<キングスマン>の舞台にもなった老舗テーラー「ハンツマン」など、有名仕立て屋が集中している通りとなっており、スーツの聖地と言われております。
オーダースーツを指す言葉として、「ビスポークスーツ」または「ビスポーク」などがありますが、これはBe spoken(話を聞かれながら)に由来しており、サビル・ロウ発祥と言われております。
また、日本においてスーツの事を「背広」と呼びますが、こちらもサビル・ロウが変化したものという説もあります。
古き良きロンドンの街並みをトレンチコートに身を包んで歩く紳士。カジュアルだけど上品な色使いとシルエットを崩さない着こなしをする若者。 イギリスはそういったイメ[…]
◇◆アンダーステイトメントとは?
イギリス人の好む考え方の一つに「アンダーステイトメント」があります。
“控え目な表現”を意味し、過度な主張は好まないのがブリティッシュスタイルと言えます。
しかし、この控え目な表現こそがブリティッシュスタイルの品格を主張している。とも言えるでしょう。
アンダーステイトメントをベースに、ブリティッシュスタイルの特徴的なディティールやポイントを見ていきましょう!
■バンカーズストライプ
世界有数の金融街であるシティ・オブ・ロンドンの銀行家などの金融関係者が好んで着用していたことから、紺地にはっきりとした白のストライプが入った柄を「バンカーズストライプ」と呼びます。
銀行マンの硬く誠実な印象を表現するスタイルではないでしょうか。
■チェンジポケット
右身頃の腰ポケットの上に付くポケットの事です。
釣銭(チェンジ)やチケットなどを入れていたことが起源とされています。
「チェンジポケット」は和製英語であり、正しくは「チケットポケット」と称されます。
とても人気があるデザインで、ブリティッシュスタイル以外のスーツでも多く採用されておりますが、ブリティッシュスタイルには欠かせないディティールです。
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■ブレイシーズ(サスペンダー)
「ブレイシーズ」とは、「サスペンダー」の事です。
ブレイシーズは発祥である英国の呼称であり、アメリカではサスペンダーと呼ばれます。
ベルトのようにウエストを締めつける事がなく腰の位置が下がらない為、パンツのクリースラインやシルエットがキレイに出ます。
留め具の形が“クリップタイプ”と“ボタン留め”がありますが、より拘るならボタン留めがおすすめです。
■クレリックシャツ
襟とカフス(襟のみもある)が白く、身頃は色柄があるデザインのシャツをクレリックシャツと呼びます。
クレリックとは“牧師”を意味し、諸説ありますが牧師が着ていた白い立ち襟が起源とされています。
このクレリックシャツは1920年にイギリスで大流行したアイテムで、ブリティッシュスタイルの演出にぴったりです。
ちなみに「クレリックシャツ」は、和製英語となり、「カラーセパレーテッドシャツ」が正式な呼称となります。
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■ブラックシューズ
ブリティッシュスタイルに合わせる革靴は、黒の一択と言っても過言ではありません。
黒のストレートチップやモンクストラップなど正統派スタイルで、アンダーステイトメントなイギリス紳士の完成です。
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◇◆ブリティッシュスタイル【おすすめ英国ブランド3選】
ブランド①:【アクアスキュータム】
出典:https://aquascutum.jp/
ブランドポイント
一度は耳にしたことがあるという方も多いのではないかと思いますが、「アクアスキュータム」はイギリス発祥の高級ブランドです。
その歴史は1851年にロンドンの高級住宅街に創業した紳士服店が始まりです。
世界初の防水ウール生地を開発し、その生地を使用したコートがイギリス軍の将校用に採用されたことから、その知名度は上がっていきました。
1897年にはロイヤルワラント(王室御用達)も獲得しており、まさに英国を代表するブランドと言えるでしょう。
ブランド②:【ダックス】
出典:https://daks-japan.com/
ブランドポイント
1894年、創業者であるシメオン・シンプソンが若干16歳にテーラーをスタートさせたのが始まりです。
世界発のテーラードの機械化を実現させ、またその品質でも高い評価を得ました。
その裏付けとして、3つのロイヤルワラントを授与されており、英国最高峰のアパレルブランドと言って良いでしょう。
迷ったときは、ダックスを選んで間違い無いでしょう。
ブランド③:【ハケットロンドン】
出典:https://stripe-department.com
ブランドポイント
ハケットロンドンは1983年に設立。
現在はサビル・ロウを旗艦店とした、全世界で160店舗の展開となっている人気ブランドです。
ビジネス・カジュアルスタイルの取り扱いがあり、特にスーツに定評があります。
ホーランド&シェリーやフォックスブラザーズなど高級英国生地を使用しながら、スーツのデザインは遊び心あるモダンな仕様にするなど、ハケットロンドンならではのセンスが人気の理由です。
◇◆イギリス紳士のブリティッシュスタイル【まとめ】
いかがでしたでしょうか。
今回は、ブリティッシュスタイルについてご案内をさせていただきました。
アンダーステイトメントな精神のもと、品格ある正統派スタイルこそがブリティッシュスタイルの真骨頂です。
控え目な表現を意識しながら、英国スタイルを楽しんで頂ければ幸いです。
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